この記事は、1月11日掲載の「シーラテクノロジーズ/クミカ、シーラHDに社名変更」を記者が解説しています |
東証スタンダード市場の上場維持で資金調達狙う
クミカ(埼玉県草加市)は旧社名のリベレステで、1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)で分譲マンションをメインに不動産の開発事業を行っていたが、2023年に出資法違反の疑いで元社長である河合純二容疑者らが逮捕された。これを受け経営陣の入れ替わりや人材の流出が起き、不動産の仕入れ・販売が困難になった。急激な円安による仕入れ原価の高騰もあり、経営基盤が著しく不安定な状況に陥った。
そこで、投資用不動産の開発を行うシーラテクノロジーズ(東京都渋谷区)は、24年1月にクミカの株式の20%を、同年12月2日に30.58%を取得し、筆頭株主となった。両社は資本業務提携契約を結びクミカは約6億円の増資を引き受けるほか、分譲マンションの共同開発プロジェクトの実施、所有物件の売却、土地の仕入れ提案など、経営の立て直しを図ってきた。しかしクミカによる仕入れはなく改善に至らなかった。