管理戸数約4800戸のハウシード(静岡県富士市)は、富士市内での管理シェアの拡大に注力する。リノベーション工事費用の立て替えプランを打ち出し、物件の改修しやすさを促進。入居率を向上させ受託数を上げる。賃貸仲介事業においても業務のデジタル化に乗り出し、期初から9カ月目にして前期の売り上げを突破した。
年商8億円超 富士市が商圏
―富士市をメイン商圏に管理・賃貸仲介事業を展開されています。
当社は「業界にかかわらず、富士市内の大手企業になる」ことを目標に掲げ、それを原動力に事業を行っています。管理・賃貸仲介を主力とし、2024年12月末時点で約4800戸、年間賃貸仲介件数は約1900件となりました。売上高は8億円で、そのうち管理売り上げが5億4460万円、賃貸仲介が1億7000万円。堅実に会社を大きくするためにストック収入の確保を重視しており、特に管理受託に注力しています。
―どのように管理戸数を伸ばしているのでしょうか。
基本的には既存オーナーからの追加受託や、DMを送った新規オーナーからの反響により、伸ばしています。入居率向上を重視することで、富士市内の人口が減っている中でもオーナーの信頼を獲得して管理戸数伸長につながっています。当社調べによる周辺の平均入居率は87%のところ、当社の管理物件の入居率は93.2%と高水準を保てていると思います。入居者から選ばれる物件にするには、必要な修繕を施すだけではなくデザイン性を取り入れたリノベ工事を行うことが最も適切だと考えています。
―リノベ工事には多額の費用がかかり、工事の実施に踏み切れないオーナーもいると思います。