賃貸借契約の複合問題【賃貸不動産経営管理士試験対策】

【連載】2025年試験対策 賃貸不動産経営管理士

管理・仲介業|2025年01月30日

Q.被保佐人は単独で建物賃貸借契約を締結できる?

A.3年以下であれば可能です。

 2024年度試験の問4は、契約の基礎知識、賃貸借契約、賃借人破産、借地借家法における片面的効力規定といった分野が混在する問題でした。

 被保佐人の問題は初出題です。

 ただ、正答率は77%でしたので、必ず正解しなければならない問題だったといえます。

財産の得失を保護 精神上の障害理由

 被保佐人とは、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分であるとして家庭裁判所の審判を受けた者をいい、民法に定める一定の財産行為について保佐人の同意がなければ取り消せるようになっており、被保佐人を保護しています。(民法13条)

 一定の財産行為には、「不動産そのほか重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること」や「新築、改築、増築または大修繕をすること」「民法602条に定める期間(建物賃貸借の場合は3年)を超える賃貸借をすること」などの10項目が定められています。

普通建物賃貸借 解約の特約は無効

 借地借家法が適用される普通建物賃貸借の場合、期間満了の1年前から6カ月前までの間に相手方に対して更新拒絶の通知が必要で(借地借家法26条)、賃貸人側からの通知には正当事由が必要となります。(同法28条)

 これら規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは無効となります。(同法30条)

 したがって、「期間満了時に賃貸借契約を解約する旨」の特約を契約書に明記したとしても、その特約は無効となります。賃貸人側からの更新拒絶の通知や正当事由を不必要とする点で賃借人に不利な特約となるからです。

 04年に改正される前の民法では、賃貸借の解除事由に破産が明記されていましたが(旧民法621条)、改正によりその条文は削除されました。

 現行民法では破産による解約申し入れの規定が削除されているため、差し押さえや破産による解除の特約が無効となる可能性は高いでしょう。

 その理由は、賃借人が破産したからといって、ただちに賃料について債務不履行に陥るとは限らないからです。

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

おすすめ記事▶『管理受託契約と重要事項説明【賃貸不動産経営管理士試験対策】』

検索

アクセスランキング

  1. 要配慮者の保証、新制度で加速

    エルズサポート,ジェイリース,USEN TRUST,ナップ賃貸保証

  2. TCL、不活性ガスの小型消火器具

    TCL

  3. 日管協リーシング協議会、契約書統一 AI活用で進展

    公益財団法人日本賃貸住宅管理協会

  4. クロスハウス、築古物件 家具・家電付きに潜在ニーズ

    クロスハウス

  5. SCREECH、サービス開始3年半 提携2500社

    SCREECH

電子版のコンテンツ

全国賃貸住宅新聞からのお知らせ

お知らせ一覧

サービス

発行物&メディア

  • 賃貸不動産業界の専門紙&ニュースポータル

  • 不動産所有者の経営に役立つ月刊専門誌

  • 家主と賃貸不動産業界のためのセミナー&展示会

  • 賃貸経営に役立つ商材紹介とライブインタビュー

  • 賃貸管理会社が家主に配る、コミュニケーション月刊紙

  • 賃貸不動産市場を数字で読み解く、データ&解説集

  • RSS
  • twitter

ページトッップ