個人間での不動産取引サイト
不動産の売主と買主とのマッチング・個人売買取引サイト「スマトリ」を運営するブリスフル(東京都千代田区)は、1月以降、スマトリ内での売買仲介エージェントの募集を強化する。
スマトリはオーナー同士の個人間取引に活用できるプラットフォームだ。売主は自分で不動産の売却価格を決めて物件掲載をする。買主とマッチングした後は、売買契約を結ぶことが可能だ。
同サービスは、これまでにもオプションで利用者のサポートを行う「エージェント」サービスを提供していた。エージェントは物件の掲載代行や価格交渉、売買契約書の作成、登記簿謄本の取得などに対応する。売主・買主はともにエージェントを利用して契約トラブルを避けようとするケースが多かった。そこで、2025年以降はエージェント制を前提にサービスの提供をすることにかじを切る。
24年12月17日までに登録したエージェントは30人ほどで、フリーランスの宅地建物取引士(宅建士)や司法書士、営業経験者らで構成される。
25年にはエージェント登録数を150人まで増やすことを目指していく。狙う層は提案経験が豊富なリフォーム事業者や保険会社の営業担当者。ブリスフルの大石裕樹社長は「リフォームや保険の営業担当者は顧客と深い関係を持つため、不動産に関する相談を受けることもある。その時にスマトリの活用を提案してもらう想定だ。物件掲載数を増やしていくためにも、幅広い業種からエージェントを獲得していきたい」と話す。
同社は24年12月25日、大手買い取り再販事業者のリプライス(愛知県名古屋市)の創業者である星山敏秀氏より出資を得た。この資金を活用し、エージェントを確保する体制を整えていくという。
スマトリの対象エリアは1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)で、物件の掲載費用は月額1650円(税込み)から。対象物件は実需向け・投資用問わず掲載できる。24年12月時点での物件掲載数は1000件ほど。
ブリスフル
東京都千代田区
大石裕樹社長(42)
(2025年2月3日13面に掲載)