需要の掘り起こしに成功
地域の賃貸物件では珍しいRC造のメゾネットタイプが、2棟同時に竣工した。「GRANDREVE(グランレーヴ)見附町/代官町」(神奈川県平塚市)だ。旧東海道「平塚宿」として栄えた歴史ある街に、駅をはさむように立つ。2棟とも竣工後約2カ月でほぼ満室のスピード成約となった。
賃料は相場の2~3割高
まちの価値向上目指す
JR東海道線平塚駅周辺は、再開発により分譲マンションが多く、賃貸住宅は築古物件や単身者向けが目につく。ファミリー向けの賃貸住宅が少ないからこそ需要があると見込んで開発したのが、「GRANDREVE」の2棟だ。
GRANDREVE見附町
GRANDREVE代官町
企画・販売したのは、湘南エリアで約2万3000戸を管理するユーミーらいふグループの丸山アーバン(神奈川県藤沢市)。設計は、公共施設のプロジェクトを共に手がけたことのあるアイ・エフ建築設計研究所(大阪市)の吉羽逸郎社長に依頼した。駅近くの商業エリアで、耐火構造にする必要もあり、コンクリート打ちっ放しのRC造のマンションとした。
「平塚駅周辺は上場企業の本社や工場もあり、転勤などで賃貸住宅を探すファミリー世帯は一定数いるが、該当物件は不足している。地域におけるシンボリックな建物を造ることでこれが点となり、点が重なって面になる。そんな上質な暮らしの場をつくることで、まちの価値を上げていきたいと思い同物件を企画した」と、丸山アーバンの西山和成社長は話す。