一定期間賃貸住宅として入居し家賃を支払うことで、入居者が物件を譲り受けることができる贈与型(譲渡型)賃貸を提供する事業者が、事業拡大に意欲を見せる。空き家の活用に加え、新築など対象物件のバリエーションが広がる。1物件に複数の入居申し込みがあるなど、需要も高いようだ。
空き家の利活用促進にも 築古戸建てを再生利回り20%確保
贈与型賃貸は、10~25年など長期間賃貸住宅として入居し続け、一定の家賃を支払うことで入居者が物件を取得できる仕組みだ。
地域で増える空き家問題解決を目指す明生興産(長崎市)は、2022年から贈与型賃貸住宅を提供している。商圏とする長崎市内の空き家を活用し、25年3月末時点で6戸を運用中だ。
空き家を一度同社が所有し、改修を施したうえで入居者を募集。賃料は2万9000~5万円と、相場の7~9割程度に設定する。