大阪市の自社物件活用
関西圏で住宅分譲事業を手がけるフジ住宅(大阪府岸和田市)は、自社所有物件でサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)へのリノベーションに注力している。リノベによるサ高住の第2弾として、大阪市守口市に「ウールズ大日」、第3弾として大阪市住吉区に「ヒビオ住吉」をオープン。どちらも募集開始から3カ月以内に約4割の入居が決まった。
ウールズ大日は、2025年1月にオープン。社員寮として活用されていた施設を改修し、介護用浴槽やエレベーターを増設した。立地は、大阪メトロ谷町線大日駅から徒歩11分。建物は、鉄骨造4階建てで、延べ床面積は約3028㎡。居室は、約20㎡の1人部屋が74室、約24㎡の2人部屋が3室の計77室となる。
ヒビオ住吉は、元々病院だった物件を同社が取得し改修。25年2月に開設した。立地は、JR阪和線我孫子町駅から徒歩2分。建物は鉄骨造4階建てで、延べ床面積は約2732㎡。1人部屋が63室、2人部屋が15室の計78室で、部屋の広さは約19~約26㎡の5タイプ。居室はトイレ、洗面台や簡易キッチンなどを備え、共有部には浴室、食堂、談話コーナー、洗濯室やエレベーターなどを設ける。
入居にかかる初期費用は、2施設共に敷金10万円と家財保険1万1000円の計11万1000円。賃料、共益費と生活支援サービス費を含む月額利用料については、ウールズ大日は1人部屋が6万9000円~、2人部屋が8万4000円~、ヒビオ住吉は1人部屋が7万9000円~、2人部屋が9万8000円~(すべて税込み)。
フジ住宅グループは、土地活用事業の一環として、大阪府をはじめ阪神エリアや和歌山市を中心に累計274棟9116 戸(4月末時点)のサ高住を供給してきた。うち2割が自社所有物件だ。新築だけでなく、23年2月にオープンした「一休西宮」を皮切りに、リノベによるサ高住を展開。今後はこれまで培ったノウハウを基に、年間2、3棟のペースで自社所有のサ高住を供給していく方針だ。
(2025年6月16日2面に掲載)