タイセイシュアーサービス 辻田 宗一郎 社長 大阪市中心に管理1万6500戸

【企業研究vol.293】タイセイシュアーサービス

インタビュー|2025年06月23日

タイセイシュアーサービス 大阪市 辻田 宗一郎 社長

 大阪市を中心に約1万6500戸を管理するタイセイシュアーサービス(大阪市)は、管理物件の修繕やリフォーム工事の内製化に注力している。5年で工事売り上げは1.6倍になった。オーナーの収益を最大化させるために、退去率の抑制が最も重要と考え、入居者が住み続けたいと思う住環境の整備に努める。

地主系がメイン 入居率は97.8%

―管理戸数の推移を教えてください。

 管理戸数はここ10年ほぼ横ばいです。当社は、地主系の不動産オーナーからの委託が99%を占めており、地域密着型の賃貸管理会社です。管理物件の定期巡回、退去立ち会いなどの業務を外部に委託せず、修繕やリフォーム工事も可能な限り自社で施工しています。社員が管理物件の状態を把握し、運営コストの抑制や、建物資産価値の維持・向上に向き合う当社の姿を、オーナーに評価していただいていると自負しています。それが、紹介による新規の管理受託につながっています。地主と共に地域に寄り添う管理会社ですので、個人、法人を含めて投資目的のオーナーはほぼいません。有料会費制のオーナー会「タイセイオーナーズ倶楽部」がある点も当社の特徴です。全オーナーの約2割にあたる、100人ほどが加入しています。会員オーナー主導で、定期的な勉強会や懇親会などを企画・運営。当社が事務局となりサポートしています。

―管理物件は大阪市が中心ですか。

 管理物件は大阪市内が中心で、都島区近辺が最も多く、次いで浪速区・生野区など。東大阪市や兵庫県西宮市でも対応していますが、各地域の管理物件同士は比較的近接しており、一定のエリアに集中しています。賃貸仲介事業については、4店舗を運営。管理物件の入居率は2024年6月末時点で97.8%です。

―売り上げ構成比を教えてください。

 グループ全体の売上高は約30憶円です。そのうち工事の売り上げが30%、自社所有物件やマスターリース物件の賃料収入が25%。次いで賃貸管理が15%、売買・賃貸仲介が15%、不動産業以外のライフサービスが15%と並びます。売り上げの比率が最も高い工事については、20年から内製化に注力してきました。当時と比較すると工事売り上げは1.6倍に増えています。年間の工事件数は5500件ほど。具体的には、建物管理部に三つの課があり、水回り設備や建具の修繕、外壁や屋根の補修工事、内装工事などを行っています。今後、内装やリノベーション、外壁工事などを担当する工事課を増員する計画です。現在8人が在籍しており、25年中に10人、将来的には20人体制を目指します。外国籍社員の採用や、ベテラン職人による未経験者の育成に着手しました。外国籍社員はすでに2人在籍しています。

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