オリックス銀行(東京都港区)で新たに陣頭指揮を執るのが、寺元寛治社長だ。デジタル化の推進により業務改革を行いつつ、顧客への価値提供につなげていく。従来の個人投資家向けに加え、ファンド向け投資用不動産融資の拡大も狙う。
ファンド向け案件拡大狙う
新規ローン堅調
4月にトップに就いた寺元社長は「サステナビリティーを基軸とした経営」戦略の下、デジタル化を推進。生産性向上と顧客への提供価値創出を目指す。主力の投資用不動産融資については、個人以外にも目を向けた顧客開拓を進める。
オリックス銀行は投資用不動産ローン事業で存在感を放つ。2025年3月期の投資用マンションローンの新規融資実行高は前期比645億円増の2818億円で、融資残高は1兆5692億円。アパートローンの同新規融資実行高は、個人と資産管理法人を含めると1044億円で、同融資残高は5628億円。合わせて融資残高2兆1320億円を誇る。同期に融資した投資用マンションの所在エリアは、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)が56%、大阪府などの近畿圏が30%を占めた。
寺元社長は「マンションローン、アパートローンとも融資実行では好調な1年だった。一方で、個人投資家による物件売却の動きや実行ローンの一部を流動化し機関投資家に販売したため、融資残高はほぼ横ばいだ。主要な取引先である不動産会社へのヒアリングでは、比較的ポジティブな意見が多かった。特に家賃を5〜10%と少しずつ上げられており、稼働率も高いと聞いている。引き続き賃貸ニーズが強いと考えられる」と語る。




