自治体との連携や地元企業との関係構築により、町と共に企業成長を続ける会社がある。創業54年目を迎えるオクスト(茨城県古河市)は、4300戸を管理しメイン商圏である古河市においてトップシェアを誇る。賃貸住宅の管理受託を軸に商機を獲得し、事業用不動産の売買からカフェ運営まで事業領域を拡大。総合不動産会社としてのさらなる成長を見据える。
顧客の要望汲み事業領域拡大
4300戸を受託
地場密着の不動産会社として、メイン商圏の古河市で管理シェア19%を占めるオクスト。小川浩由社長は「ファンづくりを大事にしています。特定のエリアでシェアを高めていくことが、長く商売を続けられることにつながるためです」と話し、自治体や地元企業との連携を通じて積極的に地域に入り込んでいく。
2024年度のグループ売り上げは6億5000万円。事業構成比は、家賃収入と工事を含む賃貸管理事業が61.5%、賃貸仲介は23%、売買は11%、カフェ運営は5%。店舗は古河市に2拠点、創業地の境町に1拠点を置く。従業員数は37人。管理戸数は4300戸(7月1日時点)で、このうち6割を古河市、2割を境町が占める。商圏人口は25万人程度。本社から車で45分圏内を管理エリアとする。
特定の地域でシェアを高めていくことを重視する背景には、立地的特徴が関係している。「古河市は茨城県の西側に位置し、埼玉県、群馬県、栃木県に囲まれていることで、人流が生まれにくい場所です。このため、特定の地域を深掘りしていく必要がありました」と小川社長は話す。この地形を生かし、同社は管理シェアを高め、顧客接点の獲得に努める。地域の顧客のニーズに徹底的に対応していくことが、結果的に事業領域の拡大につながっている。
古河市の賃貸住宅マーケットの特徴の一つは、法人需要の高さだ。食品や自動車メーカーなどの工場が多く立ち、安定した社宅案件がある。そのほか専門学校の指定寮の管理受託や工場の新設、倉庫、駐車場用の土地の売買案件も獲得。法人契約のリピート率は肌感覚で8割に上るという。




