岸田文雄元総理が講演
ワンルーム投資マンションの販売会社を中心に構成する一般社団法人新しい都市環境を考える会(以下、都環会:東京都新宿区)は11月17日、会員向けの勉強会を開催した。参加者は過去最多の190人となった。
同会は2部構成で行われた。第1部では岸田文雄元首相が登壇し、金融経済政策をテーマに講演。2024年に、NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)を通じたREIT(リート)の買い付け額が前年の4倍に増え、長年の課題だった『貯蓄から消費』への流れが進んだ。これを踏まえ、岸田元首相は「消費拡大によって企業収益が伸び、経済全体を循環させていく。この発想が重要だ」と述べ、今後の主な取り組みとして次の四つを挙げた。
一つ目は企業の稼ぐ力の向上。自社株の購入だけでなく、設備投資、研究開発、無形資産、人的資本などの成長投資を促していく。
二つ目はM&A(合併・買収) の積極的な活用。事業の切り出しや売却ニーズの高まり、中小企業におけるオーナーの高齢化に伴う事業継承などの課題を踏まえ、M&Aを成長促進の手段として活用していく。
三つ目は地域企業の持続的成長と地域課題の解決だ。地域の企業が成長するためには、金融面からの支援が欠かせない。25年中に政府は「地域金融力強化プラン」を策定する予定だ。
四つ目に、全世代が安定的に資産運用できる環境整備を挙げた。未成年者を対象にした「子どもNISA」の年齢制限撤廃などの制度拡充を検討し、若い世代を含む国民が豊かになれる仕組みづくりを進めていく。
第2部は、共に元プロ野球選手で野球解説者の井口資仁氏と武田一浩氏がフリーテーマでディスカッション形式で講演した。
勉強会には過去最多の190人が参加した
同会の北田理会長は「投資不動産業界のさらなる健全化を目指し、不動産投資業界内での社内調査・注意喚起をしてもらいたい」とあいさつ。続けて「個々のリテラシーを上げていくことが大事であり、そのために業界において、宅地建物取引士(宅建士)資格だけでなく投資不動産販売員資格の取得も促進したい」と述べた。
(2025年12月15日16面に掲載)




