広がる「仲介手数料無料」 安く抑える賃貸仲介のからくりとは

管理・仲介業|2023年02月09日

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 入居者からの仲介手数料を取らずに賃貸仲介事業を行う「仲介手数料無料」を展開する仲介事業者が増えています。ウェブやSNS集客を強化することで顧客を獲得し、仲介にかかるコストを抑えて事業化しています。初期費用を安く抑えたい入居者から支持され、徐々に業界にも影響を広げています。

 ただ、一部の事業者の中には、部屋探しユーザーにポータルサイト掲載物件からの持ち込みを推奨しているケースもあり、そうした行為を問題視する声も上がっています。

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コスト削減し収益性を確保した仲介手数料ビジネス

 仲介手数料無料のビジネスモデルそのものは、決して珍しくはありません。もともと、店舗を持つ仲介事業者やFC加盟店なども同様の手法を行ってきましたが、一時的なキャンペーンに留まることが多く、展開期間やエリアが限られてきました。

 ただ、オンライン内覧やIT重説など、不動産業界のDX化により、仲介事業にかかるコストを抑える手段が増えました。さらに、展開エリアを所有者側からの収益が見込める大阪や名古屋などの地域に限定することで、仲介手数料を無料にしても、収益性のあるビジネスモデルを構築する事業者が現れています。

 この手法には、問題点もあります。コスト削減の一環として「掟破り」を行う事業者が一部取り沙汰されています。というのも、エンドユーザーに向けて「ポータルサイトに掲載中の気になる物件を、当社までお持ち込みください」といった、いわゆる『抜き行為』を取るケースがあります。また、内見まで他社の仲介店舗に任せて、契約自体を仲介手数料無料で行う。などの行為も散見されています。

安価での提供で、エンドユーザーからは支持

 ただ、初期費用を安く抑えたいエンドユーザーにとっては、こうした行為に違和感を覚える人は多くはありません。初期費用の価格差で仲介事業者を選ぶ。という理由には頷けます。エンドユーザーから選ばれる限り、仲介手数料無料のビジネスモデルは残り続けるでしょう。

 こうした業界の動きを、オンラインツールやDXが発展した結果、仲介事業の在り方に変化が起きている。と捉えることもできるのではないでしょうか。

 仲介手数料ゼロの動きは、今後も注視していく必要がありそうです。

>>仲介・管理会社ノート 仲介編の記事一覧はこちら

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