創業209年の老舗で、集合住宅の大規模修繕を得意とするヤシマ工業(東京都杉並区)は、このたび築32年の中古ビルを取得し、耐震補強と給排水管の交換、外断熱工事などを行い、再生させた。今後、賃貸オーナー向け営業を強化していく上で、建物再生の利点を訴える実例を自らつくった。
同社の小坂幸彦副社長は、「第一期工事では躯体(くたい)、内装、設備のリフォームを行いました。今後第二期で太陽光発電システム搭載によるスマート化、第三期で緑化工事や入居者へのソフト面のサービスに取り組んでいきたいと考えています」と語り、さまざまな側面から建物再生に関わっていく意欲を明らかにした。
同社は建物診断を行い、物件の寿命を顕在化させることで低金利の銀行融資を引き出す方法や、耐震補強法、樹脂管を活用することで100年以上の耐久性を持たせる給排水管工事など、その建物に適した改修方法を提案している。