公益事業への暫定転用など提言
日本司法書士会連合会(以下、日司連:東京都新宿区)は15日、「所有者所在不明土地問題に関するシンポジウム」を日司連ホール(同)で開催した。全国の司法書士会の会員、約110人が参加した。
第1部の基調講演では早稲田大学大学院法務研究科の山野目章夫教授が「所有者所在不明土地問題の現状と課題」をテーマに講演した。
山野目教授は「国土審議会土地政策分科会の中間とりまとめに基づき、3月9日に閣議決定された特別措置法案に反映されて今期通常国会で審議される。国としての施策は動き始めたばかり。国民の英知を集めて、この問題に取り組まなければならない」と語った。
具体的な施策としては、所有者所在不明土地は不明のまま都道府県知事の裁定で収用し、学校や図書館、公民館、病院、公園、災害復興住宅など公益性の高い地域福利増進事業に使うことを期間限定で暫定的に認めることなどを挙げた。