司建物管理が破産 負債総額は約790億円
企業|2009年03月09日
3月4日、家具付き物件の短期賃貸ビジネスの先駆け、司建物管理(東京都品川区)は東京地方裁判所に破産手続きを申立て。同日、同裁判所より破産手続き開始決定が発令された。負債総額は約790億円。不動産関連会社の破綻としては今年7番目の規模となる。
同社は1962年に設立。創業者の川又幸彦氏率いる家具付き物件の短期賃賃貸借ビジネスのパイオニアとして、1980年代に事業を急激に拡大。「♪さんの、よんよんまるまるわんわんわん♪」の音頭調のメロディと社長が登場するCMで一世を風靡したのは周知の通りである。
しかし、バブル期に自社物件を増大させた同社は崩壊後の不動産価格急落により1000億円を超える負債が経営を圧迫。1999年にウィクリ―マンション事業に営業権と商標権を債権者の米リーマン・ブラザーズ系企業に譲渡するなど負債圧縮と事業縮小を進めており、金融機関債権者は6名まで集約されていた。だが、債権者の一部が今年2月にウィークリーマンション事業の売上を差し押さえを行った結果、資金繰りが行き詰まった。
同社と同じ川又幸彦氏が創業したツカサグループの中核会社ツカサ都心開発の広報部は「当社と司建物管理は別企業であり運営業務等に関しては一切関係がない」としている。