アート不動産(愛媛県松山市)のグループ会社、アセットバンク(東京都千代田区)が8月にリリースした不動産投資物件マッチングサイト『Asset Bank(アセットバンク)』は、査定中物件100件および、査定中物件と売却中物件を合わせたサイト掲載物件数1000件を突破した。
実際の投資家による価格査定に注目
査定中物件の公開開始は8月26日。所有者会員と、投資家で構成される投資家会員・査定会員は合わせて約300人、不動産会社は約80社が登録する。
「オーナーの所有物件の登録を担う不動産会社からの注目が高く、年内の登録目標1000件を達成できた」と担当者は話す。把握しているだけで取引高は総額約15億円に達している。
同サイトは、売却価格の決まっている売却中物件の掲載にとどまらず、査定中物件に登録することで、全国の投資家による物件の客観的資産価値を知ることができる。実際に不動産投資をしている投資家が査定するため、不動産会社による従来の査定で実際の相場金額と乖離(かいり)が発生する事態も防げる。
オーナーは投資家の査定金額を参考にして今後の運用方針を判断できるうえに、投資家は将来的に売却の可能性がある査定中の不動産情報を閲覧できるのがメリット。また、不動産会社は売却提案に必要な査定や売却知識がなくても、物件オーナーに出口戦略を提案できる。潜在的に売却希望を持っているオーナーの把握も可能になり、所有権移転のタイミングでの管理解約が防止できる。
同社では早期のオーナーと投資家の会員数1000人突破を目指す。また、不動産売買事業者のみならず、不動産賃貸管理会社が売買事業を行う場合も使いやすい仕組みを、今後も構築していくという。
(12月14日2面に掲載)
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