DX(デジタルトランスフォーメーション)に抵抗してきた基幹システムが鎖国から開国への変化の兆しを見せている。その一方で、全部、自社で作り替えてしまうという猛者も現れた。今、賃貸業界では何が起こっているのか。
基幹システムがステートアップと連携開始
前回まで述べてきたように、電子申し込みやオーナーアプリへの連携を、基幹システム側が阻むという構造について論じてきた。不動産業界がレガシーなのではなく、これまで不動産テックを支えてきた基幹システムが「競合(あるいは競合になるかもしれない新規勢力)と安易につながない」という抵抗から、なかなか電子申し込みなどが広がらないという矛盾である。これを私は「基幹システムの鎖国」と呼びたい。