たび重なる被災体験
私は地主の家系に生まれ、現在、自社で保有管理する収益不動産の管理業務に従事している。CPM®を数年前に取得し、不動産管理・投資に関する知見が劇的に飛躍し、大きな手応えを感じている。一方で現在世間では、新型コロナウイルスのまん延もあり、不動産業界のみならず経済全体が低迷し始めている。民泊・ホテル業界の影響が、近く賃貸業界にも影響を及ぼすと見込んでいる。
私が拠点とする大阪中心部では、民泊特区の追い風でここ数年宿泊用のビル建設が隆盛を極めてきた。その中には、将来民泊事業が傾いた際には賃貸物件に転用できるようにしておこうと、あらかじめリスクヘッジをした設計の宿泊施設が多数ある。すでに、コロナショックで売り上げが低迷した今、賃貸繁忙期(1~3月)に「渡りに舟」とばかり、民泊物件が賃貸マンションへ早変わりし始めているのである。需要と供給の理論でいえば、供給が増えるだけ賃貸物件の賃料も下がることになるであろう。