鍵管理システム・キーボックスの開発を行うキーカフェ・ジャパン(東京都渋谷区)は2013年より、鍵をクラウドで管理できるキーボックス「Smartbox(スマートボックス)」を提供している。専用システムで鍵の所在や取り出し・返却履歴を詳細に把握しながら、鍵の受け渡しの無人化を実現する。
利用履歴を自動で記録
使用開始時に、まず鍵と利用者を専用システムに登録。鍵にはNFC(近距離無線通信)チップ入りのキーホルダーを付けて、キーボックスからの鍵の出し入れを記録する。各利用者には、利用可能な鍵や受け取り方法、期限などの権限を細かく設定することができる。宿泊施設利用者などに利用期限付きの受け取り権限の付与も可能だ。
鍵の受取時は、キーボックス下部のタッチパネルでアクセスコードを入力して、鍵が入ったキャビネットを開ける。アクセスコードは、専用システムからメールやショートメッセージサービス(SMS)を送って利用者に通知する。専用アプリ・ブラウザーを通じてキャビネットを解錠することも可能。
23年6月9日時点で、全国200事業所以上で利用されている。民泊やホテル、オフィス、物流施設、社用車管理での利用が多い。賃貸住宅では、清掃などの協力事業者との鍵の受け渡しや、入居希望者のセルフ内見に利用する例がある。
専用システムの利用料金は、キーボックスの設置が1カ所までの「ライトプラン」で月額1万990円。9本の鍵を収納できるキーボックス本体「MS5」の価格は22万9900円(いずれも税込み)だ。鍵の収納本数を増やす拡張用キーボックスも販売している。
(2023年8月7日38面に掲載)