オーナーから676件の回答
賃料査定システムの開発を手がけるスマサテ(東京都品川区)は、不動産オーナーからヒアリングした、収益不動産の購入における融資獲得状況をまとめた「2024年融資事例大全」を、スマサテが提供するサービスの利用者向けに公開する。
金融機関の不動産融資に対する姿勢や傾向を調査するため、不動産オーナーに対して、2024年中に融資を申し込んだ金融機関や物件価格、審査結果などを尋ねるアンケートを行った。スマサテが提供するオーナー向け賃料査定サービス「スマサテ for Owners(フォーオーナーズ)」の利用会員のほか、登録者数1万7000人の「ユーチューブ」チャンネル「アユカワTV」を手がける不動産投資家のアユカワタカヲ氏と連携して、同チャンネルの視聴者に向けてアンケート企画を周知。578人から676の融資案件について回答を得た。
アンケート回答内容の一部
設問では、オーナー自身の属性や購入物件の想定家賃収入なども聞いた。スマサテの事業開発担当・土屋壮史氏は「金融機関によって、物件の家賃収入やオーナーの年齢など、重視するポイントはそれぞれ異なることがわかる結果となった。今後、物件取得時に融資を受ける際に参考にしてもらえる資料になっている」と話す。
資料は、1案件ごとの回答結果を羅列した「エクセル」シートのほか、回答の分析結果をまとめたPDFデータを用意。25年1月24日以降に公開予定の特設サイトよりダウンロードできるようにする。
スマサテがオーナーの融資獲得状況に関する調査を行うのは初めて。土屋氏は「新たに物件を取得する際に、当社のサービスを使って適正賃料などを調べるオーナーが多い。彼らにとって金融機関の融資姿勢に関する情報は有益になると考えた」と企画した意図を話す。
スマサテ for Ownersは24年4月に正式リリースし、12月末時点で約6300人が利用している。2024年融資事例大全は利用会員向けに無料で贈呈する。ダウンロード期限は25年3月31日まで。
(2025年1月20日15面に掲載)