更新料問題を考える会と貸主更新料弁護団は7月23日、更新料訴訟の最高裁判決報告会を行った。会場の京都商工会議所大講堂には約350人の家主、不動産会社など業界関係者が集まり立ち見が出るほどの盛況だった。長田修・更新料問題を考える会会長と田中伸弁護・貸主更新料弁護団代表は拍手で迎えられた。
長田会長は「高裁では敗訴してしまい、どうなることかと思いました。負けた時のことばかり考えていたので、今は『よかった』という言葉しか浮かびませんでした」と4年間を振り返った。
一連の訴訟の代理人を務めてきた田中弁護士は「カンパやアンケートへの協力など、物心両面の支援がなければ勝訴を勝ち取れなかったと思います」とつめかけた関係者に感謝の言葉を述べた。また、最高裁判決について「更新料は賃料の一部という表現になっている。大変はっきりしており、反論はまずできません」と評した。
代表して壇上で感想を語った佐々木義治オーナーは、「判決を聞いてほっとしましたが、オーナーの現状や主張を世間にアピールすることが今まであっただろうかと反省しました」と話した。
財団法人日本賃貸住宅管理協会京都支部の吉田幸一支部長は、「なぜ消費者から訴えられたのか。賃貸住宅業界が透明性の低い業界だということではないか。今後、より透明性のある賃貸管理を目指していきましょう」と締めくくった。