パナソニック(大阪府門真市)が賃貸住宅のフルリノベーションに参加した。S--FIT(東京都渋谷区)と共同で築27年のマンション1戸をリノベーションしたのだ。「誰もが住めるシンプルな家」をコンセプトに、白を基調にしたまとまりのある部屋に仕上げた。
フロアはパナソニックが自社開発した床材を使用。何枚かの板を組み合わせ、表面は木目調にプリントした特殊な樹脂シートを張った。耐水性があり、圧力に強いのが特徴。洗面所にも同じ床材を用いた。「本来水回りに無垢(むく)材は向かないのですが、この床材ならば使うことができます」(パナソニック・住環境商品営業部 空間事業推進グループ参事の河村晃宏氏)
引き戸を閉めると2DKとして使うことも可能。洗面台、キッチン、トイレなどはパナソニックリノベーションパック「Re--Coa」の設備を導入。「2社でコラボレーションすることで、賃貸住宅では通常採用されないようなグレードの高いものを取り入れることができました」とS--FIT・Reno*の山岸正明氏は語る。
最寄駅はJR常磐線・金町駅、京成金町線・京成金町駅。大手町駅から東京メトロ・千代田線で1本、約30分の距離だ。
「郊外で広くのびのびと生活するスタイルに需要があるのではないかと思い、今回リノベーションを実施しました」(山岸氏)
構造はSRC、42・8平方m、1LDKで賃料は相場より5000円高い10万円。工事費は450万円、期間は2カ月だった。