総合不動産業のリストグループは上場リートを視野に、物件の取得と運用事業を強化する。グループでアセットマネジメント事業を行うリストアセットマネジメント(以下、LAM:神奈川県横浜市)はこのほど、不動産の運用を目的とした特別目的会社(SPC)を設立。10月28日に賃貸住宅3棟をSPCで取得し、運営・管理していく。
23年に資産規模300億円目指す
取得したのは東京都大田区、足立区、新宿区にある賃貸マンションで、いずれも築30年超となる。SPCで保有することにより、投資家らから資金を調達しやすくなった。目標総額は非公開だが、1日の時点ですでに目標額の70%を調達済みだという。
LAM投資営業部杉山正樹部長は「都心の物件は国内、海外問わず投資家からの人気が高い。今回の3物件は都心部にあり、駅からも近い。今後も市場動向を見つつ、居住ニーズの高い投資物件を投資家らに提案していく」とコメントした。
同社は2023年をめどに「湘南リート構想(仮称)」を進める。これは、東京、神奈川エリアでSPCによる物件の取得を進め、私募リートにしていく計画だ。同構想の資産規模は、23年12月に300億円以上、25年には1000億円以上を目標とする。
将来的には上場リートの設立を目指す。物件の規模拡大のために、グループのリストデベロップメント(同)と優先物件売却契約を締結する予定。物件の取得を強化していく。
(2022年11月21日2面に掲載)