東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県を商圏に不動産の売買・賃貸仲介を行う、ないけんぼーいず(東京都渋谷区)はSNSを活用し、ブランディングに注力する。知名度を向上させることにより、顧客を獲得している。売買仲介、賃貸仲介件数は非公開。
反響の6割がインスタグラム
同社はSNSによる集客を行っている。反響は「インスタグラム」からが約6割、「TikTok(ティックトック)」からが約1割と、全体の反響のうち7割がSNS経由だ。残りの約3割が紹介からとなっている。
主に利用するSNSはインスタグラムとTikTokの二つ。フォロワーは4月14日時点で、インスタグラムが9万1000人、TikTokは13万6200人だ。
特に注力しているのが、インスタグラムの「ストーリーズ」で、物件売買についての情報や、部屋探しで役立つ知識などの投稿を毎日行っている。TikTokにも週6回、動画を投稿する。変わった間取りやデザインの物件、高級レジデンスなどの物件紹介動画が投稿の中心だ。SNSの運営は中島翔社長を中心に行っている。
SNSでは顧客が求めている情報を発信することを意識する。一般的に不動産関連のSNSアカウントでは物件紹介を行うことが多い。しかし、顧客が求めているのは物件を探す際に寄り添ってくれる存在だと同社はみる。そのため、自社がどのような不動産会社を目指しているのか、より良い人生を送るための部屋探しの考え方なども投稿する。
同社の主な顧客は20〜40代、かつ年収500万円以上。実際の来店者はストーリーズを見ていることが多いという。顧客から「こういう発言をしていたから安心した」「ストーリーズを見て相談しやすそうだと思った」という声が上がる。
中島社長は「今後は売買仲介を伸ばしていきたい。4月の賃貸仲介と売買仲介の売り上げは半々程度だが、売買仲介を7割ほどまでに持っていき、売り上げの伸長を狙う」と語った。
そのためにも、従業員の増員を目指す。現在11人だが、24年には2倍以上の24人、25年にはその2倍の48人を計画する。
ないけんぼーいず
東京都渋谷区
中島翔社長(33)
(2023年5月1・8日4面に掲載)