トーケンリンク(石川県金沢市)の管理戸数は577戸で、2022年より23戸増やした。既存物件のリフォーム提案などを進め、物件の差別化で成約につなげ、入居率を高めている。
広いリビングに間取り変更
同社の商圏は石川県金沢市・野々市市・白山市など。親会社で総合建設事業を手がけるトーケン(同)が建設し、トーケンリンクが管理する物件も多い。
管理物件の入居率は3月末時点で96%。ここ3年間の平均入居率は、95%を維持している。入居率のKPIは95%の維持としており、管理戸数を増やしつつも、KPIを達成している。トーケンリンクの賃貸管理部は4人体制で、入居率向上の取り組みは村上亘統括マネージャーが担当する。
入居率向上のために注力するのは、リフォームや設備交換の提案だ。賃貸仲介営業部から、部屋探しをする人の物件に対する要望や、入居につながらなかった原因などを聞き、入居者の需要を掴む。22年度は入居者動向から、リビングが広い間取りが人気だとわかり、3戸の間取り変更を提案し、工事を受注。ある物件では、3DKを2LDKに変更。その結果、退去日から半月たたずに成約した。
設備面では、インターホンや照明器具の交換、インターネット無料、追いだき機能付き給湯器などの導入提案を積極的に進める。
「オーナーに物件の価値向上案を受け入れてもらうには、入居の実績を作っていくことが重要。的確な提案による、信頼関係の維持を大切にしている」(村上統括マネージャー)
(2023年8月14日4面に掲載)