リベスト(東京都武蔵野市)は、西東京の一部エリアを商圏に、6500戸を管理する。1972年に創業し、2022年に50周年を迎えた。荒井伸吉社長は「創立以来、受託営業をしたことはない」と話す。現在の規模にまで管理を拡大できた理由として「地元密着の徹底」を挙げる荒井社長に、成長の背景と地元に根付くための取り組みについて取材した。
管理・仲介主軸に事業展開 家主招待し記念イベント
―22年11月に、創立50周年を迎えられました。
はい。50周年を迎えたころはまだ新型コロナウイルスの影響が大きかったため、翌年の23年になってしまいましたが、記念式典も行いました。式典には管理を受託するオーナーなどを招待し、150人が参加しました。
―50年を経て、事業規模はどの程度になりましたか。
商圏であるJR中央線沿線や京王井の頭線の一部の駅周辺において、管理戸数は6500戸に到達しました。従業員は70人ほどです。賃貸管理拠点としての機能を併せ持つ賃貸仲介店舗は6店舗を展開し、年間の賃貸仲介件数は1900件ほどを維持しています。賃貸管理・仲介を合算した賃貸事業の、会社全体の売上高(非開示)に占める割合は、50%ほどを占めます。それ以外は、管理物件のメンテナンスを行う工事事業が20%強、不動産売買、マンスリーマンション事業、アートギャラリーの運営がそれぞれ約10%ずつになります。
―管理戸数は年間どの程度伸びていますか。
年間100戸程度の純増が続いています。物件はワンルーム、1Kなどの単身者向けと、1LDK以上のカップル・ファミリー向けをそれぞれ5割ずつ管理しています。管理物件全体の平均築年数は12年程度で、管理する物件は駅から徒歩15分圏内の物件が多いです。家賃の平均単価は8万円で、管理手数料は基本5%で受託しています。
―管理物件はどのようにして伸ばしていますか。