米国では2021年の年明け以降物価上昇が続いているが、年末にかけてはサプライチェーン問題で品不足も懸念される。需要が高いガソリン価格が20年比で50%近く高騰し日常生活で大きな負担となっている。
不動産市場も連動し、住宅価格の上昇を予想
■スタグフレーションに入った米国経済
大手小売りチェーンのコストコ(本部ワシントン州)では週末になるとまとめ買いをする消費者で店内はごった返す。広大な倉庫型店舗ではパレットで梱包された商品が何段も積まれ、物流の豊かさを誇る米国を象徴する消費風景だ。ところが最近は店内でも空きスペースが目立っており、とりわけ日常生活品のトイレットペーパーや飲料水の入荷が遅れている。また食肉などの食料品もパッケージに表示される1ポンドあたりの単価が年初に比べ30%程度上昇し、ここでもインフレを実感する。