管理業法施行で変わる賃貸管理業の未来
管理業法施行で信頼獲得 部屋は管理状態で選ばれる時代へ
日本賃貸住宅管理協会は1995年に設立し、2001年に財団法人化、12年に公益財団法人化するに至った。私は20年9月に会長に就任したが、設立以来の付き合いとなっている。私自身も1987年に起業し賃貸管理業に就いて35年。都内を中心に1万800戸を管理している。会長になって1年で感じたことは、情報の発信が自己満足に終わっていないか、本当に伝わっているのかということだ。今後は管理会社が認められて、管理内容に納得して借りてもらえるようにしたい。また、この管理会社なら安心して委託できると思われたりするような管理会社づくりの手助けをしていきたい。そもそも一般的に管理業についてどんなイメージが持たれているだろうか。清掃やオーナー・入居者からの苦情など、ときには叱られるなどのネガティブなイメージがないだろうか。私が長年やってきて思うのは、管理業は素晴らしいし可能性があるということだ。そのことを会社や協会の活動を通して伝え、若い世代が参画したい業界になるように努めたいと考えている。私は、自分自身で賃貸管理業に取り組んでいるが、家賃査定やクレームやトラブルには強くても、建物そのものや設備についての知識が足りないと痛感している。建物の設備について勉強できる、取得できる機会をつくっていきたい。そしてゆくゆくは管理事業者が長期修繕計画書の作成を依頼されてもすぐにつくれる能力を共有していきたい。