空き家活用の可能性探る
23年のフェアに引き続き、2回目の開催となった「空き家活用サミット」。全国賃貸住宅新聞社、リフォーム産業新聞社、高齢者住宅新聞社の3社合同で、「空き家」をテーマに賃貸住宅への再生、リフォーム・リノベーションによる利活用事例、高齢者の居住サポート住宅としての空き家活用など、大きく3つの視点から空き家の活用の可能性を探った。2日間で七つのセミナーを開催し、計1102人の聴講者を集めた。
2日間で最も多くの聴講者を集めたのは、初日のトップバッターを務めた2社のリレートークだ。278人の聴講者が耳を傾けた。「空き家賃貸ファンドで、築古不動産の市場を活性化」と題しヤモリ(東京都渋谷区)の藤澤正太郎社長が日本の空き家市場の課題に言及。続いて和工房(愛知県名古屋市)の松久保正義社長が登壇。具体例を挙げながら空き家の流通から再生、収益化までの流れを解説した。
午後のリレートークでは、AlbaLink(アルバリンク:東京都江東区)の河田憲二社長とスクリーフ(兵庫県神戸市)の光山和弥社長が登壇。河田社長は同社の主力事業である空き家の買い取り再販事業について話した。スクリーフの光山社長は、「フェイスブック」で5万人超の会員を誇る「空き家の会」を主宰する。自身の空き家利活用事例とオンラインの融合を講演した。
2日目は、空き家活用(東京都港区)の和田貴充社長とUnito(ユニット:東京都目黒区)の近藤佑太朗社長による特別対談が多くの聴講者を集めた。エリアや物件の特徴によって変わる収益化の可能性に対し、空き家ビジネスのノウハウを解説した。終盤には質疑応答の時間を確保し、聴講者が抱える疑問に回答。熱心にメモする聴講者も多く見られた。
(2024年8月26日7面に掲載)