独自データで根拠ある提案
不動産売買仲介に特化したシステムを展開するHousmart(ハウスマート:東京都港区)。2019年2月に提供を開始した「PropoCloud(プロポクラウド)」は、顧客との商談機会を増やす営業支援システムだ。不動産売買仲介の実務経験を持つ針山昌幸社長は、知見を生かした機能開発を進めている。
情報発信を自動化
入居希望日という期日ありきの取引が多い賃貸仲介に対して、売買仲介は少しでも良い条件での取引ができるまで情報収集や交渉が続く。そのため、不動産会社による顧客への情報発信や報告業務を行う期間も長引く傾向が強い。PropoCloudは、顧客の希望条件に合った新着物件情報や、売却物件に関わる情報の自動配信機能を備えることで長期的な顧客フォローを実現。6月末日時点で累計約740店舗が導入する。
情報発信には、同社が独自に持つ物件データベースを活用する。ウェブ上で収集した物件情報から同じマンションの別の部屋など重複する情報を削除したり、災害リスクの情報を加えたりした独自の物件データベースを構築。その中から、購入希望者の希望条件に合う物件情報を最大で1日3回、自動で配信することができる。すべての物件種別で購入時の毎月の支払い金額を算出するほか、マンションでは周辺物件の売買実績を参考に将来の売却推定価格も示す。