日鉄興和不動産、米国で賃貸9棟を取得
日鉄興和不動産, NSKRE US Corporation(エヌエスケーアールイーユーエスコーポレーション), Continental Realty Assets社(コンチネンタル リアルティ アセッツ), Metzler Realty Advisors, Inc.(メッツァー リアルティアドバイザーズ),興和不動産,新日鉄都市開発
管理・仲介業|2022年02月25日
不動産の開発・賃貸・管理を手がける日鉄興和不動産(東京都港区)は、14日、米国の現地法人NSKRE US Corporation(エヌエスケーアールイーユーエスコーポレーション:デラウエア州)を通じて、米国アリゾナ州で全150戸の賃貸住宅を取得したと発表した。米国事業再開後の最初の案件となる。
住宅の中古再生事業を展開
今回取得した物件は、フェニックス都市圏の商業・観光の中心で、富裕層の避寒地としても知られるスコッツデール市郊外のファウンテンヒルズに立地。半導体関連産業等の集積が進み、今後も人口増が見込めるエリアだ。
建物は1998年築の木造2~3階建て9棟。各住戸の広さは100㎡弱。昨今のライフスタイルの変化で需要の高い2ベッドルームの住戸のみで構成されており、幅広い需要を見込んでいるという。共用施設として、プールやジム、ラウンジを併設する。
集合住宅投資を手がけるContinental Realty Assets社(コンチネンタル リアルティ アセッツ:コロラド州)との共同事業として、住戸の内装等のリノベーション後、3~5年で売却する想定で運営していく。
米国における事業では、Metzler Realty Advisors, Inc.(メッツァー リアルティアドバイザーズ:ワシントン州)をアドバイザーとして起用。国際事業部の木谷健児米国事業部長は「まずは、石油産業や航空機・電子・研究機関などの先端技術産業が発達し、今後も人口流入を見込める米国南部のサンベルトの都市において、賃貸住宅を取得、改装し価値を高めるバリューアップ事業を展開。その後、米国市場で展開エリアやアセットタイプなどを徐々に拡大していく」と話す。
同社の営業収益は、2021年3月期で1777億円。1970年代から2000年代初頭まで米国で不動産事業を展開していた。12年の興和不動産と新日鉄都市開発との経営統合後に、海外での事業を再開。規模が大きく、先進国でありながら成長が見込めるとして、今回の米国不動産市場への再参入に至った。
(2022年2月28日1面に掲載)