住宅所有者や賃借人に向け保護政策

【連載】アメリカ不動産事情 第71回 コロナ・ショックと米国賃貸不動産市場

投資|2020年05月04日

買い物客が消えた週末の風景

 中国武漢発の新型コロナ感染症が世界中で拡大中だ。米国は3月13日、トランプ大統領が国家非常事態宣言を発表し、4月12日現在ニューヨーク市(NY)やロサンゼルス市(LA)等の大都市では外出制限令下で国民生活が一変している。直近のカリフォルニア州(CA)の現状と賃貸不動産市場の影響を通じ今後の動向を探ってみた。

賃貸人保護へ家主が対応準備の動き

コロナ感染症拡大と米国内の現状

 1月下旬に新型コロナ感染症(COVID19)の拡大がアジア諸国で始まり、それから1カ月後の2月下旬には欧米へと感染が拡大した。急激な感染拡大に対して3月11日、ガセッティLA市長は市内にあるレストランの営業停止やジム、映画館などの一時閉鎖を発表。さらにニューサムCA州知事も州内の事業者に対して今後30日間(当初4月19日までをLA市では5月15日まで)生活インフラ以外の店舗の閉鎖を命じ、3月20日から実施となった。急激な感染拡大が続くNY州同様にCA州でも感染者数が倍増し、2カ月後には全州民の56%に相当する2550万人の感染が予想される中、民間企業の多くが在宅勤務に切り替えた。米国では各州政府の首長令で多くの対策が迅速に施行され、不要不急を除き一般人の動きが停止している。労使関係が希薄な米国では飲食業をはじめホテルなどの観光・サービス業や航空会社での大型一時解雇が始まった。このまま進めば現行失業率の3.5%から一気に2桁台への上昇やさらなる悪化(3700万人の失業者予想)も懸念される。

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