家賃上げて満室稼働が課題

【連載】現場レポート 賃貸業界のキャリア形成 VOL.158

管理・仲介業|2025年08月01日

 どこのフランチャイズチェーン(FC)か、どの基幹システムか。その問いの解は、家賃の適正化にこそあり。最新の潮流を解説する。

FC加入への是非 新たなシステムへ

 この連載で述べてきたように、激変する賃貸業界では、「どこのFCに入れば成功するのか」という問いはもはや意味を持たない。

 今や、世の中はインフレ。諸物価は高騰し、修繕事業者でも物価上昇なみに人件費は上げなければならない。円安で、材料や設備の単価も高騰しており、諸経費も上昇。共用部の電気代も上がり、蛍光灯はLEDに変わっていくとなれば、業界全体として「家賃を上げねば」生き残れない。

 一方で、米もガソリンもキャベツもラーメンも単価が上がっているが、家賃だけは「上げるには入居者との合意形成」が必要だ。一方的に家賃上げをした物件の事例がニュースに取り上げられ、社会的には「いかがなものか」と問題になっている。

 本来家賃相場をリアルタイムで把握し、適正賃料提案を算出すべきだが、どこのFCでも実現できていない。一方でリクルート(東京都千代田区)が募集賃料や反響期待値が算出できるBtoBシステムを構築し、基幹システムとの連携を開始した。

 アメリカではすでにZORC(ゾーク)と呼ばれる4大企業(6月23日号参照)が、不動産業界を支配する構造となっており、日本もそうなってしまうのではないか。

 現状のリクルートやLIFULL(ライフル:同)に「日本のZORCになる」という野心があるかどうかは不明だ。

 少なくともリクルートの売り上げや株価はZORCを上回っているので、そんな野心は必要ないかもしれない。とはいえ、リクルートが「エアペイ」でレジを抑え、「ホットペッパービューティー」で、美容業界を牛耳ったことは間違いない。FCがシステム開発を怠ったツケが、こんなところに影響しているのかもしれない。

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