JR西日本と協業3施設目
関東エリアを中心に交流型賃貸マンション「ソーシャルアパートメント」を展開するグローバルエージェンツ(東京都渋谷区)は、大阪市で「TERMINALS(ターミナルズ)新大阪」を8月にオープンした。オープン後、4週間で満室となった。大阪市内で初となるソーシャルアパートメント。同物件は、JR西日本グループ(大阪市)との共同プロジェクトで、大阪府高槻市、茨木市に続くシリーズ第3弾となる。
同物件は、ジェイアール西日本フードサービスネット(同)が所有する築53年の社員寮を改修したもの。RC造の地下1階地上5階建て。地下1階、地上1階は共用部で、2階以上が主に専有部となる。個室は、16.25㎡のワンルームだ。
最寄りの大阪メトロ御堂筋線西中島南方駅からは徒歩9分。家賃は、管理費8000円と水道光熱費1万1000円を合わせて7万円から。入居者同士が交流できる点を付加価値としており、約16㎡の専有部に対して、一回り広い約25㎡の賃貸物件の周辺相場に合わせた家賃帯に設定している。入居者の男女比は半々で、関西エリア以外からの入居者が全体の3割を占める。
新たなライフスタイルを提案する同物件のテーマは「寄る道」。ラウンジをはじめとしたバラエティー豊かな共用スペースに「寄る」ことで、より豊かな暮らしを実現してほしいという思いを込めた。
大人数でゆったりくつろげるラウンジ内のソファスペース
1階にある約150㎡のラウンジでは、最新式の調理家電を備えたカウンターキッチンをはじめ、大人数で集まることができるダイニングテーブルやソファスペースを設置。また、85インチの大型テレビや1人用のボックスシートを用意し、リモートワークやパーティーなどのさまざまな利用シーンに対応する。ほかにも、同じフロアにダンスやヨガを行えるスタジオや、2種類のワーキングスペースも備えている。
作業に集中できるワーキングスペースのブース席
カフェのようにリラックスできるワーキングスペースのソファ席
建物の裏口を出た先には、地下のバーラウンジがある。大人の隠れ家のような雰囲気で、吹き抜けの開放的な空間を生かし、音楽鑑賞や大型スクリーンでのスポーツ観戦などを楽しめる。そのほか淀川を一望できる約290㎡の屋上テラスなど、交流の場が豊富にある。
大人の隠れ家のような地下のバーラウンジ
2〜5階は、主に居室のフロアで、共有の水回りの設備もある。女性専用とオールジェンダーに分けて、シャワー、浴室、トイレとランドリーを各階に設置。グローバルエージェンツが雇用するハウスキーパーが週4~5日清掃に入り、清潔な状態を保つ。
リーシングについては、工事中を含めて計10回の内覧会を行い、延べ100人以上の入居希望者が参加した。問い合わせ数も250件を超え、オープン時点で8割の入居が決まっていた。
グローバルエージェンツは、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)を中心に約50棟のソーシャルアパートメントを展開。関西エリアでは、今後も50〜100室規模の物件を年間1棟ずつ増やしていく方針だ。関西オフィスの渡邊孝大マネージャーは「関西では今回で5棟目と、順調に棟数を増やしている。いずれも高稼働で、新しいライフスタイルが関西圏でも広がっていることを実感。しかし、関東に比べるとまだまだソーシャルアパートメントの知名度が低いと感じるため、これからもソーシャルアパートメントという住まい方の魅力を発信し、認知を広めていきたい」と話す。
(2025年10月13日2面に掲載)




