当事者の死亡で契約はどうなるか【賃貸不動産経営管理士試験対策】

【連載】2026年試験対策 賃貸不動産経営管理士

管理・仲介業|2026年03月25日

Q.賃貸人や賃借人が死亡したら賃貸借は終了する?

A.原則として終了せず、権利義務は相続人などに承継されます

 2025年度、賃貸不動産経営管理士試験の問7は、正答率35.6%と低く、理解が分かれた問題でした。「死亡=契約終了」と短絡的に考えてしまうと誤ります。

 出題者が問うているのは、死亡という事実が発生したとき、賃貸借関係のどの権利義務が誰に、どのように承継されるのかを整理できているかという点です。

未払い賃料債権分割して相続

 まず、賃貸人が死亡し相続人が複数いる場合、死亡前に支払期限が到来していた未払い賃料債権はどうなるか。金銭債権は可分債権ですから、相続開始と同時に法律上当然に分割され、各相続人が法定相続分に応じて承継します。(民法896条、427条)

 最高裁も、金銭債権は遺産分割を経ることなく当然分割されると判示しています(最判昭和29年4月8日)。管理実務では、代表相続人に一括して支払う前に、相続関係を確認することが重要です。

 誤って一部の相続人にのみ支払えば、二重払いのリスクも生じます。

 誤りとされた選択肢2は、敷金返還債務を不可分債務とするものでした。しかし、敷金返還債務も金銭債務であり、性質上可分です。

 従って、各相続人は相続分に応じてのみ負担します。

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