「管理戸数ランキング2022年」は200戸以上の賃貸管理を行う全国の1083社が名を連ねた。上位で躍進が目立ったのは、築古物件の管理に力を入れる会社だ。リーシングに苦しむ既存物件の収益化が商機となる。今回、ランキングの特集では、管理戸数を伸ばした不動産会社の「受託営業」にフォーカスした。「管理戸数が増えた理由」の回答では、「新規オーナーの開拓営業」が51.1%、「既存オーナーへの提案強化」が49.8%とほぼ並んだ。新規開拓と既存営業、両輪の施策が必要になっており、管理拡大の競争は激化していきそうだ。










首位の大東建託 120万戸到達 眠れる賃貸を管理で生かせ
22年の管理戸数ンキング、盤石の1位は大東建託グループ(東京都港区)で、戸数はついに120万戸を超えた。
上位10社のうち、9位までの順位に変動はなく、大手建築系管理会社の強さが安定している。
そうした中、10位にランクインしたのがJPMC(ジェイピーエムシー:東京都千代田区)で、前回より三つ順位を上げた。もう1社、大きく上位に食い込んだのが、武蔵コーポレーション(さいたま市)で、順位を18伸ばし、42位となった。両社ともに既存物件、特に築古物件の管理に強みを持つ会社だ。
新築の管理受託のシェアを大手が占める中、空室に苦しむ築古物件の収益性を高められる管理会社は、伸びしろを見いだせるだろう。眠れる賃貸住宅を管理で生かす賃貸ビジネスの可能性に期待していきたい。
(2022年8月15日1面に掲載)