仲介の可否即時反映し展開【事業者間物件流通サービス】
アットホーム,リアルネットプロ,リコー,日本情報クリエイト,イタンジ,いえらぶGROUP(グループ),いい生活,SS Technologies(エスエステクノロジーズ)
企業|2023年03月29日
管理会社と仲介会社の間で、物件情報の共有を円滑にする事業者間物件流通サービス。宅地建物取引業法の改正も追い風に不動産業務のデジタル化が進み、物件情報の精度や充実度は増している。各種物件流通サービスの動向を紹介する。
5万9000店が利用 情報量に強み
不動産情報流通や各種業務支援サービスを展開するアットホーム(東京都大田区)では、2008年より不動産業務総合支援サイト「ATBB(アットビービー)」を提供している。物件情報の登録や公開、検索ができる加盟店専用のプラットフォームで、賃貸住宅のほか売買用、居住用、事業用の物件を掲載する。23年3月1日時点で約5万9000店が利用している。
物件登録作業や早期の客付けを支援する機能を複数搭載しており、そのうちの一つがAI(人工知能)を活用した物件登録時の自動コメント生成機能だ。ATBBには物件の魅力を伝えるためのコメント欄を用意しているが、活用する会社は限られていた。自動コメント生成機能では登録物件の情報を基に、周辺の物件と比較して優れている条件や設備を判定して36パターンのコメントを作成する。不動産会社がATBBに物件情報を登録する際、「かんたんコメント生成」ボタンをクリックするだけで作成することができる。コメントは消費者向けポータルサイト「不動産情報サイトアットホーム」に掲載可能だ。
物件画像のマスキング機能もある。通行人の顔や車両のナンバープレートなど、物件写真の撮影時に写り込み、プライバシーの侵害に関わる箇所を自動で検出してモザイク処理を施す。
仲介会社向けには、流通物件を地図から検索できる機能を用意している。毎月の家賃やバス停までの徒歩分数で検索できる機能も追加しており、部屋探しをする消費者のニーズに沿った物件情報を入手しやすくすることを目指した。22年7月には、物件周辺の月極駐車場を検索できる機能も追加している。
地図検索機能のバスルート表示イメージ(アットホーム)