全戸の入り口が広い中庭に面し、ヨーロッパの街並みをそのまま持ってきたかのような上質感を醸し出す2階建て17戸の賃貸物件。木造だが防音床などで騒音対策を取り、雨の日でも安心の屋内自転車置き場を設けるなど、日常の使い勝手にまで気を配り、新婚のカップルに大人気の物件だ。
デザインと使い勝手を両立させた内装、入居開始1週間前に全17戸が満室に
競争にさらされない「オンリーワン」のアパートづくりを目指し、建築プロデュースするエスアンドティモア(埼玉県蕨市)。母体は地元で30年以上になる不動産会社のエスアンドティ(同)で、デザイン力とともに、入居者が求める物件を具体的に把握している点を強みとする。
見事な門構えでお出迎え。各戸の玄関前にもアイアンの柵が設けられている
10年目を迎えた同社が集大成としてつくったのが、JR埼京線「北戸田」駅から徒歩10分、600坪の広大な敷地に立つ『Gran Felicia』(同)だ。2階建ての物件の外観は、ヨーロッパの邸宅をイメージした。エントランスのアイアンの大きな扉を通ると、回廊に囲まれた中庭に出る。高い天井が気持ちよく、床には300~600mmサイズのライムストーン調の大ぶりな敷石が乱尺張りされ、重厚な印象を受ける。
アールが印象的な、ゆったりとした雰囲気の回廊。中庭にはワイン搾り機のオブジェが置かれている