都内を中心に約1万戸を管理するKACHIAL(カチアル:東京都新宿区)は、2年前に電子契約を導入した。現在8割の契約を電子で行う。一方で、増えた仕事もある。「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進で情報の属人化はなくなったが、業務の属人化が起こった」と話す、PM事業部の城戸基臣部長に聞いた。
―電子契約導入は、社内で順調に進んだのか。
最初、反発はあった。電子署名と、家主に押印してもらう行為に差がないことはわかっているが、対面で押印する行為にプライドを持つ部分が、自分の中にもあった。高齢な家主には受け入れてもらえないことも多かった。当社の場合、サブリースがメインなので、仲介会社に周知する必要もあった。