国土交通省は、8月10日、住友林業(東京都千代田区)が施工している都内の木造住宅が、国交省の認定仕様とは異なる仕様で施工されていたと発表した。また、同様の疑いがある物件が、ほかに3524件あると、住友林業から報告を受けた。今後、関係特定行政庁へ情報提供を行い、違反が確認されれば是正を指示する考えだ。3524件の中には木造の共同住宅も含まれているという。
国交省は、住友林業が施工中の木造住宅(準耐火建築物)において、間仕切り壁の石膏(せっこう)ボードの留め付け方法が国交省の認定を受けた仕様に適合しない疑いがあるとして調査を行った。その結果、東京都内の1件において建築基準法違反が確認された。このため、特定行政庁を通じ是正措置を講じる指示を行った。
ほかの3524件については、内訳は東京都が2036件で最も多く、神奈川県408件、大阪府325件と続き、他県にもある。国交省住宅局建築指導課、企画専門官の小野田吉純氏は、「現在調査中だが、違反が確認されれば早期に対策を講じ、適切な対応を促していく」とコメントした。