西日本エリアの約6万戸を3月末に引き渡し
厚生労働省は昨年12月20日、雇用促進住宅など626物件を、特別目的会社である全国民間賃貸サービス合同会社(東京都港区)に譲渡する契約を完了した。
国が21年までに処分を進めている全国の雇用促進住宅を東西2ブロックに分け、一括で売却する一般競争入札を行った。
西ブロックを同社が16年10月に366億2200万円で落札した。
落札時のアタミ合同会社から、社名変更をしている。
引き渡しは一部を除き、3月末に行う。
雇用促進住宅だけで1617棟5万9884戸ある。
落札した物件は、東海以西の27府県に立つ築40~50年程度の物件。
平均入居率は約40%で、中には全戸空室の住宅や土地のみの物件も含まれる。
主な譲渡条件として、10年間の再販の禁止、10年間の既存入居者の賃貸借契約内容の維持などがある。
譲渡時点で空室の場合は、改修工事後に家賃を引き上げ、新規入居者の募集することができる。
既存入居者がいる場合は、自ら退去するまでは建て替えができない。
厚労省によると、東ブロックの522物件への入札はなかったため、売却方法を検討し、数カ月以内に再度、入札を行う予定。
担当者は、「小分けにすると条件の悪い物件ばかりが売れ残るため、基本的には一括譲渡を念頭に売却法を改めたい」とコメントした。