賃貸仲介業の実態の一端をつかむ企業取材4回目は、ワンダーライフと穴吹ハウジングサービスの2社を紹介する。
ワンダーライフ、リーシング武器に管理業も拡大
新規受託の6割強は仲介業から
愛知県内で12店舗の『アパマンショップ』をフランチャイズ運営しているワンダーライフ(愛知県名古屋市)は、総合不動産RIA(アールアイエー)グループの1社で、賃貸仲介を専業で手掛けている。年間仲介契約数は6252件。
仲介業は、RIAグループの賃貸ビジネスを拡大させる上で根幹を成している。仲介業から管理受託やリフォーム相談に発展することが多いからだ。東康貴社長は「グループ内で賃貸管理を担うライフサポートの年間管理受託数の6~7割は仲介業務から」と語る。ライフサポートの年間管理受託数は年1000戸ほどのため、そのうち600戸以上を仲介業から取得している計算になる。
1店舗あたりの契約数は年521件、月平均で43.4件。1店舗に営業社員は店長含めて5人。繁忙期は1人当たり月18件ほど仲介し、閑散期になると月7~8件程度に落ち着く。単価は、法人案件の多い「名東店」だと約15万円(AD費付き)と高め。逆に個人案件の多い「豊田店」では約10万円(同)と低くなるという。ADはほとんどの物件に付き、基本は家賃1カ月分。場合によって2~3カ月分付く物件もある。一方で仲介手数料は1カ月分とするも、顧客によって減額することも少なくない。集客はポータルサイトがメーン。
穴吹ハウジングサービス、完全非対面での成約が2~3割
物件提案から来店予約まで自動化
管理戸数約1万7000戸の穴吹ハウジングサービス(香川県高松市)では以前から業務効率化や非対面仲介を推進し、完全非対面で成約した顧客が3、4月の成約のうち2~3割を占めた。
ウェブ接客の様子
例えば仲介営業と契約書の作成・回収業務を分け、分業体制とすることで、おのおのが目の前の担当業務に注力できる仕組みを整えた。
他にも、ポータルの反響や、メールの問い合わせに対するレスポンス速度の向上を図るため、AIを活用した自動返信システムを導入。顧客が希望する物件の条件を登録すると、自動で物件提案から来店の予約まで完了出来る。
一方、2020年6月期の仲介件数は前年比97%の約6000件とやや落ち込んだ。コロナ禍で転勤を見送った法人顧客の申し込みが減ったことが要因だ。仲介数のうち65%が法人、35%が個人と法人比率が高い傾向にある。特に、同社の営業エリアである九州・四国・中国で見ると、四国地方で特に法人の異動が少なかったという。
営業推進グループの髙地浩子マネージャーは、「政令指定都市である広島や岡山、福岡はコロナ禍でも一定数の異動があったが、地方都市の高松市は異動見送りの影響が大きかった」と話した。
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