法人向け賃貸仲介を行うエル・ディー・ケイ(大阪府吹田市)は、2月からマンスリーマンション(以下、マンスリー)に特化した企業の借り上げ社宅代行サービスを本格的に始動する。全国の不動産会社と提携し、取り扱える物件数を拡大する。
不動産会社と提携し全国の物件紹介
サービス名は『マンスリーバンク』。顧客企業から要望を受けて、提携不動産会社が抱えるマンスリー物件情報から、自社の顧客ニーズに合いそうな物件を探して提案する。同社が物件を借り上げて貸主になり、その後に顧客企業とエル・ディー・ケイで直接契約を結ぶ。
社宅を探している顧客側のメリットは、主に物件探しの手間削減と契約手続きの簡素化だ。
物件探しについて、従来は企業の担当者が、マンスリーの運営会社ごとに連絡をとり、自社の要望に該当する物件を見つける必要があった。マンスリー物件の場合、契約期間が場合によっては1カ月と短いこともあり、通常の社宅代行サービス会社に断られるケースもあるという。
しかし『マンスリーバンク』では、こうした煩雑さを軽減できる。物件の所在エリアや確保したい物件数にかかわらず、問い合わせ窓口をエル・ディー・ケイに一本化する形で依頼することが可能になる。
契約は、エル・ディー・ケイが貸主として、顧客企業と包括契約を締結する。従来のように物件ごとに契約書面を作成する必要がない。企業の人事・総務担当者は、契約書の確認や修正作業を簡略化できる。
物件情報を提供する提携不動産会社は大手を含めて約190社。試験運用を始めていた2020年の契約実績は、2400件に上る。
今後は、同サービスの周知を図り、初年度5000件の契約を目指す。
エル・ディー・ケイの有村政高社長は「当社ではこれまで取引実績のある600社の法人顧客に対して、転勤需要だけでなく、出張時の物件探しにも対応できるようにする。全国の不動産会社と協力し、マンスリー物件のマッチングで日本一を目指したい」と語った。
エル・ディー・ケイ
大阪府吹田市
有村政高社長(45)
(1月25日2面に掲載)
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