後を引くスルガ不正融資問題、1棟ものアパート・マンションオーナーの被害者団体結成

事件|2021年06月14日

 スルガ銀行(静岡県沼津市)の不正融資を巡って、新たにオーナーの被害者団体が結成された。名称はスルガ銀行不正融資被害者同盟(以下、SI被害者同盟)で、5月25日に設立。スルガ銀行の不正融資により1棟ものアパートやマンションを高額で購入することになったとして、オーナー約80人が融資総額150億円の収益不動産の代物弁済相当の対応を求めるというものだ。同団体の設立当日、スルガ銀行に対し、融資返済停止の通知を行った。

家主約80人がスルガ銀行に対し不正融資訴え

 スルガ銀行は、既に倒産したスマートデイズ(東京都中央区)らが販売したシェアハウス『かぼちゃの馬車』において組織的な不正融資を行ったことが判明。オーナーがシェアハウスの債権を債権者に渡す代わりに、借入額をゼロにする「代物弁済」に対応することになった。

 スルガ銀行・スマートデイズ被害弁護団(以下、SS被害弁護団)がオーナーに代わって交渉を行い、すでに、542人691棟の物件の代物弁済が完了した。SS被害弁護団は、第3次調停の申し立てを行うための準備を進めているところだ。

 今回、SI被害者同盟は、SS被害弁護団の団長を務めるさくら共同法律事務所(東京都新宿区)の河合弘之弁護士、東京共同法律事務所(同)の山口広弁護士を中心とした弁護団に依頼。一棟アパート・マンションについても、不正融資を根拠にスルガ銀行の責任を追及し、借り入れの帳消しを求めていく。SI被害者同盟は「同盟のオーナーの案件についても、レントロールや通帳残高の改ざんなど、シェアハウスと同様の手口で、不動産会社と共謀して融資を行った証拠が出てきている。シェアハウスと同様の対応をするべきだ」と語った。

(6月14日1面に掲載)

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