三井ホーム(東京都新宿区)は、木造賃貸住宅の新ブランド「MOCXION(モクシオン)」を7月に発表。主に5~6階建てでの建設を想定しており、中層の木造賃貸住宅の市場開拓を目指す。
3階建て以上に対応し、1~2階をRC造にすることで、5~6階建てまで経済合理的な範囲内でなら建設可能と見る。地主の土地活用や事業会社の社宅や寮として提案し、首都圏郊外や地方中核都市の都心部での建設を見込む。
木造枠組壁工法を採用。建設が比較的容易なため、RC造に比べて工期の短縮や地盤の補強工事の費用を減らすことができ、全体でRC造より10~15%程度の建築コスト減が可能だ。
同ブランドの先行事業として東京都稲城市の社有地に5階建ての木造賃貸住宅「(仮称)稲城プロジェクト」を5月に上棟した。総戸数は51戸。間取りは2LDK(50.82㎡)が48戸、3LDK(69.89~96.14㎡)が3戸で、都心部に比べて広めの専有面積を採用。テレワークに対応した共有設備を備える。施設事業本部の十文字将敏コンサルティング第二営業部長は「一般的な工法を採用している点が特徴で、業界全体に普及しやすい点が評価され、国の実証事業にも採択された」と話す。
(8月2日1面に掲載)
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