法人向けの賃貸仲介を行うFPR(エフピーアール:東京都渋谷区)は16日に同社として3拠点目となる大宮支店を開設した。同拠点を起点に、埼玉県内での部屋探しの顧客対応や事業所を持つ会社への営業を行い、商圏を拡大していく。
商圏拡大と人材登用狙い
大宮支店はJR京浜東北線「大宮」駅から徒歩6分のオフィス街に位置する。今回の新規出店の狙いは大きく二つ。
1点目は、対応エリアを広げ、新規法人顧客の獲得につなげることだ。
同社は年間2700件の賃貸仲介を行い、そのうち借り上げ社宅が9割を占める。これまでは東京都の渋谷と浜松町の2拠点体制だった。
法人からの依頼や成約の傾向を分析したところ、京浜東北線沿線の賃貸物件へのニーズが高いことが判明。なおかつ、大宮は法人仲介専門の会社の出店が少ないため、法人仲介のシェアを獲得することが可能とみる。
牛島大輔社長は「大宮は大手企業の支店も多く新規の依頼を増やす余地がある。また、大宮に店舗を持つことで、当社でこれまで対応しきれていなかった東北や北関東からの転勤の顧客にも対応できるようになる」と話す。
出店の狙いの2点目は、人材の登用を進めていくことだ。
今回、大宮支店の店長を務めるのは、入社3年目の女性スタッフだ。「当社の理念を体現している社員であり、顧客の信頼を得られる若手に活躍していく場を提供したいと考えている」(牛島社長)
3年以内に、1都3県にそれぞれ出店し、首都圏全域での展開を目指す。
FPR
東京都渋谷区
牛島大輔社長(36)
(8月16日2面に掲載)
おすすめ記事▶『【仲介市況】法人仲介、緊急事態宣言で足踏み』