カビによる被害を理由とする損害賠償請求について

【連載】弁護士が解決!!身近な不動産トラブル 第74回

賃貸経営|2021年12月21日

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 私は所有する物件を入居者に賃貸している者です。先日、入居者より室内にカビが発生したとの連絡を受けました。その後、入居者からは、カビの被害によって処分した家具の購入費用、処分費用、引っ越し費用、さらには慰謝料まで請求されています。また、引っ越し費用を私が出せないのであれば、賃料を減額するようにとも言われています。実際、このような請求には応じなければならないのでしょうか。

家具の補償や引っ越し費用、慰謝料 原因次第でオーナー負担に

 まず、賃貸人は、賃借人に対し、賃貸目的物を使用収益させる義務を負っています(民法601条)。そして、使用収益義務に違反した賃貸人は、賃借人に対し、債務不履行に基づく損害賠償義務を負うことになります(同法415条1項)。ここで、賃貸人の負う賠償の範囲については、債務不履行と相当因果関係のある損害となります。

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