新型コロナウイルスの感染が続くものの、賃貸仲介市場における法人の動きは2021年に比べ、回復基調にあるようだ。ただ、一部では拠点縮小に伴い案件が減っているなど、企業の拠点再編が賃貸仲介にも影響を及ぼしていきそうだ。
拠点再編で苦戦エリアも
法人仲介に力を入れるS-FIT(エスフィット:東京都港区)では、1~2月の依頼件数は、21年同期比115%となった。同社の法人営業本部の衛藤明彦部長は「1社あたりの依頼件数は21年に比べ回復傾向にある。法人の異動や採用は企業の業績の影響が大きいが、その業績が戻ってきたことで、依頼の増加につながっているのではないか」と話す。21年の秋口には、大手の保険会社の組織改編に伴う大型異動により案件が増えた動きがあったものの、特に業種などで依頼の増減に偏りは見られなかった。