仲介事業者巡り物件周知【家主の経営スタイル】
その他|2023年07月03日
祖母から引き継いだ建物 自由に賃貸経営を楽しむ
3分の1あった空室を満室へ
専業家主へ決意
JR東北本線宇都宮駅の徒歩圏内に、山口家の所有するマンションや駐車場が点在している。その中の、駅から徒歩30分ほどにある2棟48戸を祖母から引き継いだのが、山口友理オーナー(栃木県宇都宮市)だ。2012年、当時80代だった祖母が元気なうちに家族で話し合い、賃貸事業の法人を任されたのだという。
「兄も妹も東京に出てしまって、地元に残ったのが私だけだった。きょうだいたちが進学や就職の節目を迎えるたびに、私が継ぐことになるような雰囲気が色濃くなっていき、実際に祖母が指名したのも私だった」と山口オーナーは話す。
継いだ当初は、賃貸経営と、当時勤めていた東京のイベント運営会社の仕事を両立できると思っていた。別の資産管理法人を経営する父が実質的に切り盛りしてくれたうえ、返済もほぼ済んでいた。空室があっても生活に困らなかったのだ。
そうはいっても、当時は3分の1が空室で、その状況は打開しなければならない。しかし山口オーナーが東京に出向いていると、仲介事業者との打ち合わせの都合もつけにくかった。母からの「どっちが大事か」という問いかけをきっかけに、仕事を賃貸経営一本に絞ることにした。山口オーナーは「代々続く土地と建物を何とかして守りたい」と感じたという。
待つだけでは駄目