元メガバンクの支店長で、不動産投資から専業家主に転身した菅井敏之オーナーは、自身の出身地である山形県中央部の朝日町に、戸建てとアパート6棟15室を所有する。土地を持たず賃貸経営事業を始めた菅井さんに、地主による不動産経営の強みと、陥りやすい間違いについて話を聞いた。
土地代かからない地主の強み
―利益を最大化するために重要なことは何か。
成功する地主は、すでに土地を持っているアドバンテージを最大限に生かしている。土地があれば、地域のニーズに合わせて、アパートをファミリー向けにしたり、設備を充実させて富裕層向けにしたりできる。土地を持たない人が賃貸経営を始める場合、ローン返済のため、平米あたりの賃料収入を高く設定しないと割に合わない。そのため、新築であれば単身者向けの物件しか建てられない。また、もうけ主義に走らないことも大切だ。単身者向けの物件は、地域によって供給過多になり、賃料を下げざるを得ない状況に陥りやすい。
―建築費が高騰している。アパートを建築するタイミングとして、今はどうか。